潜 在 保 育 士 と は
保育士登録者数は約119万人、そのうちの60%以上の約76万人が潜在保育士であるともいわれています。潜在保育士とは、「保育士資格を保有、登録しているが、現在保育士として働いていない人」を指し、この中には、「一度も保育士として働いたことがない人」 「保育士として勤めていたが、現時点では保育士として勤めていない人」 のどちらも含みます。
保育のお仕事は、「はじめて寝返りを打った!」「はじめて子ども自身でご飯を食べれた!」など、子どもの成長を見守ることができ、やりがいがあります。
その一方、働く環境が希望と合わないなどの理由で、退職・転職を選択される方も少なくないという現状があります。
離 職 に 至 る 背 景
保育士として再就職するに至らない理由としては、次の要因が挙げられます。
- お給料が低い
- 労働時間が長く、休暇が取りにくい
- 責任の重さ
- 仕事量の多さ
- 人間関係
子どもの命を預かるという責任の重さの割には、給料が低いという意見も多い。
月 給(2017年 平均)
・保育士229,000円
・幼稚園教諭231,600円
※出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」,2017

お給料が低い
-
開所時間が10.5時間以上の園が全体の約9割で、12時間以上の園も少なくない。
- 正規職員の3割強が週6日勤務、かつ5割弱が1日9時間以上の勤務形態で働いている。
※ 体調不良時や産前に休暇取れないケースも
労働時間が長く、
休暇が取りにくい
- 食物アレルギーや怪我・事故など、1日中期を抜けない。
- 虐待・精神疾患など、保護者家庭環境への配慮も必要。

責任の重さ
連絡ノート・日誌・掃除など合間をみて行う仕事もあり、休憩する時間が取れないという現場が多い。
※ 指導計画や制作物などは持ち帰りになることも

仕事量の多さ
- 女性が多い業界。
- 閉鎖的な雰囲気の園もあり、業務量の多さと相まって人間関係が複雑化しやすい。

人間関係
他にも「違う仕事をしてみたい!」「体力的につらい…」など、さまざまな理由があるようですが、こういった職場環境・条件に加え、結婚・出産・子育てなど家庭環境の変化などをきっかけとして、保育の現場を離れるという方が多いようです。
再 就 職 の 課 題
退職・転職の背景には、やりがい・やる気だけではどうにもならない、保育業界特有の特徴があります。
-
家庭との両立子育てなど
-
労働条件条件・賃金・待遇など
-
健康体力・気力など
当社のスタッフからも、「家庭生活と両立するには勤務時間・条件が厳しい」「責任が重く、体力面・精神面でとてもハード」といった声が少なからずありました。実際に働いていたからこそ、もう一度お仕事をはじめようと思った時にも、二の足を踏んでしまうこともあるようです。
また一般的な事務職などよりも、日中のみの短時間・平日のみの勤務などの希望条件の仕事が、なかなか見つからないという声もよく耳にします。
また一般的な事務職などよりも、日中のみの短時間・平日のみの勤務などの希望条件の仕事が、なかなか見つからないという声もよく耳にします。
就業形態を正社員のみに拘らないのであれば、営業担当者を挟んで勤務条件などを交渉できる派遣スタッフとしての就業も、ひとつ選択肢に加えてみるのはいかがでしょうか。
就 業 に あ た っ て
保育士としての再就職を躊躇してしまう理由としては、「再就職の課題」にある通り、ご自身の家庭環境や健康・条件面などが大きな割合を占めています。
ただそれ以外にも、「かなりブランクが空いてしまって、パソコンなどのスキルにちょっと自信がない」「アレルギー対応などの知識が不安」など、それぞれの心のひっかかりで就職をためらってしまうということもあると思います。
ただそれ以外にも、「かなりブランクが空いてしまって、パソコンなどのスキルにちょっと自信がない」「アレルギー対応などの知識が不安」など、それぞれの心のひっかかりで就職をためらってしまうということもあると思います。
「ほいく・すてっぷ!」では、「働きたいけれど少し不安がある…」「ステップアップしたい!」という保育士さんを応援するサービスを行っています。
- 保育に関するお悩みを気軽に相談できる「LINEアカウント無料相談室」
- スキル向上を目指す方におすすめの「保育関連セミナー受講支援制度」
- 専属の担当がサポートする「安心アフターフォロー」
★ 気になるサービスがありましたら、是非ご活用ください!
行 政 に よ る 支 援
現在、地方自治体を含めた行政機関では、潜在保育士・就業中の保育士・保育事業所を対象にさまざまな支援策が打ち出されています。具体的には、再就職に関する相談対応や就職斡旋、実技研修の実施、資格取得等に関する相談対応、潜在保育士の活用に関する相談対応などです。
中でも潜在保育士に対する金銭的な補助制度には下記のものがあります。
種 類 | 貸 付 対 象 費 用 | 貸 付 限 度 額 |
---|---|---|
修学資金貸付 | 保育士養成施設での修学に必要な費用 |
月額50,000円(最長2年)、 入学準備金・就学準備金:各200,000円(各1回限り) |
就職準備金貸付 | 保育所等への就職に必要な費用 | 400,000円(1回限り) |
保育料の一部貸付 | 未就学児にかかる保育所の保育料 | 保育料の半額(月額27,000円以内、最長1年) |
子どもの預かり支援料金の一部貸付
(保育所利用時間外)
|
ベビーシッター・ファミリーサポートセンター等の利用料 | 利用料の半額(年額123,000円以内、最長2年) |
※注
返還免除要件…
修学資金貸付 :保育士として5年以上の就労、
就職準備金貸付・保育料の一部貸付・子どもの預かり支援料金の一部貸付 :2年以上の就労
就職準備金貸付・保育料の一部貸付・子どもの預かり支援料金の一部貸付 :2年以上の就労
上の表は厚生労働省が主管となり実施されている全国共通の制度となります。ほかにも、自治体が独自で就職時の特別給付や、保育所への優先入園措置などの取り組みを行っているところもあります。ぜひお住まいの自治体の制度を、改めて確認してみてください。
いかがでしたでしょうか。
これからお仕事を探される方や迷っている方、また現在保育の現場で働いておられる方にも、少しでも今後の参考になりましたら幸いです。
これからお仕事を探される方や迷っている方、また現在保育の現場で働いておられる方にも、少しでも今後の参考になりましたら幸いです。
参 考
-
小林美希(2015)
ルポ 保育崩壊
岩波書店 -
前田正子(2017)
保育園問題 -待機児童、保育士不足、建設反対運動-
中央公論新社 -
鶴蒔靖男(2016)
保育士が足りない! -待機児童問題が突きつけた日本の現実-
IN通信社 -
厚生労働省(2013)
保育士等に関する関係資料
-
厚生労働省(2017)
賃金構造基本統計調査
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