フード業界に関する様々な資格。
どのような資格を持つ人達が、どのような場所で活躍しているのでしょうか?
いくつかの資格と活躍の場についてご紹介します!
様々な料理を調理し、お客様に提供するプロとして、最もよく知られた「食」の資格です。
飲食店などに勤務して調理の仕事に就く場合はもちろん、自ら独立・開業する場合などにも重要な資格といえます。
次のいずれかの方法により取得できます。
①調理師専門学校で1年以上修学し、卒業すること
②調理師試験(国家資格)を受験して合格すること(受験資格として、2年以上の実務経験が必要)
和食・洋食・中華などの飲食店・レストランや、料亭、料理旅館、ホテルなど、非常に多岐にわたります。
また、一般の店舗だけでなく、病院や介護施設、保育園などの医療・福祉施設や、学校・企業などで、給食調理を担当するケースもあります。
なお、専門とする料理の分野によって、次のような呼び方をされることもあります。
様々なお菓子などを製造する職人さんの資格です。
対象とするお菓子のジャンルによって、「洋菓子製造作業」と「和菓子製造作業」の2種類があります。
洋菓子・和菓子ともに、その製造工程では、材料の選定から生地の調製、成形加工、熱加工、仕上げ段階と、多くの工程で専門的な知識や技能が必要とされます。
なお、洋菓子製造については、「パティシエ」という呼称も一般的になっています。
菓子製造技能士には、洋菓子製造作業・和菓子製造作業ともに、「1級」と「2級」があります。
いずれも実務経験などの受験資格を満たした上で、技能検定(実技試験および学科試験)を受験し、合格することで取得できます。
ホテルやレストランなどの製菓部門をはじめ、一般の菓子店・パティスリー、さらには食品メーカーなどが主な活躍の場となります。
近年は、高級感のある商品や、こだわりを持った個性的な商品が注目を集める傾向にあるので、より専門的で高度な技術や、お洒落なセンスを発揮できる場が広がっているようです。
色々な種類のパンなどを製造する職人さんの資格です。
パンの製造工程には、材料の仕入れから生地づくり、発酵、成形加工、焼成加工、そして仕上げの作業と、数多くの段階があります。このような工程を確実にこなすことはもちろん、安定した品質の製品を継続的に製造するため、専門的な技術が要求されるのです。
パン製造技能士には、「特級」「1級」「2級」の3種類があります。
いずれも実務経験などの受験資格を満たした上で、技能検定(実技試験および学科試験)を受験し、合格することで取得できます。
食品メーカーのほか、ホテルや専門店などに勤務して仕事をする場合が一般的です。
また、独立・開業して、店舗オーナー兼パン職人として活躍している方も多数おられます。
さらに、最近では店舗にカフェを併設するなど、集客を意識した、積極的な経営を展開されるケースも目立っています。
フードコーディネーターは、「食」に関する様々な専門分野を、複合的にコーディネートする専門家です。
具体的には、メニューの開発から、調理法の指導、店舗のプロデュースや販売促進、さらには料理本の執筆・出版や料理番組の制作・出演など、フードビジネスの様々な場面に幅広く関わります。民間資格ではありますが、最近特に注目度が高まっている資格です。
NPO法人日本フードコーディネーター協会が主催する資格認定試験(1~3級)を受験し、合格することで取得できます。
「3級」の場合、受験資格は特にありませんが、「2級」または「1級」の受験では、それぞれ「3級」または「2級」試験に合格し、資格認定登録を受けていることが必要です。
食品製造やフードビジネス関係の企業に勤務するケースが一般的ですが、経験を積んで独立し、コンサルタントなどとして専門知識や技能を活かす道もあります。また、出版業界やマスコミ関係などで活躍している方も多数おられます。
なお、フードコーディネーターの資格とは別に、調理師や管理栄養士など、関連する資格を保有していると、さらに有利となる場合が多いようです。
ソムリエは、レストランやバーなどにおいて、お客様の要望に応じ、料理に合うワインなど、主にアルコ-ル飲料に関して的確なアドバイスを行い、商品を提供する専門家です。
酒類全般はもちろん、ソフトドリンクなどお酒以外の飲料、様々な料理やグラス・食器類なども含めた、幅広い専門知識が必要とされます。
また、商品の選定や仕入れ、適切な保管や在庫管理などの能力も求められます。
なお、女性の場合は「ソムリエール」と呼ばれることもあります。
一般社団法人日本ソムリエ協会が主催する資格認定試験を受験し、合格することで取得できます。
ただし、受験資格として一定の実務経験が必要です。
なお、ソムリエとは別に「ワインエキスパート」という資格もありますが、こちらには受験資格はありません。
比較的高級なレストランやホテル、バーなどが主な職場となります。
また、国内のみならず、フランスやイタリアなど、ワインの本場へ海外留学して国際的なソムリエ資格を取得し、活躍の場を広げることも選択肢の一つです。
さらに、フードコーディネーターなどと同様、幅広い知識や経験を活かして、出版業界やマスコミ関係などで活躍している方もいます。