面接に効果的な履歴書の書き方

履歴書の書き方

貿易事務における採用基準の目安として通関士や貿易実務検定といった資格取得実績をみられますが、重要視されるのは経験や語学力、PCスキルといった実務系になります。日常会話程度の英語力があれば問題ないという企業もあれば、英文メールの経験・業界経験必須と実務レベルを求めてくる企業もあります。ここでは、履歴書や職務経歴書を準備する際のポイントをご紹介いたします。

【履歴書】

4大ポイント
1 丁寧に書く 字体の体裁について個人差はありますが、焦らず急がず丁寧に書くことが大事です。丁寧な気持ちは、採用担当者に伝わります。
2 作成日付 面接の場合、面接当日の日付を入れます。郵送の場合、投函日の日付を入れます。注意しておきたいのは、日付は面接日が決まってから書こうとか、後で持っていく前に書こうなどと最後に記入する方がいます。その際、結局書き忘れてしまうケースがよくあります。
3 写真 スーツを着用し、口角を上げた明るい表情を心掛けます。スピード写真は、照明の暗さや画質の粗さが出てしまいます。費用はかかりますが、好印象な仕上がりになるスタジオ写真を推奨いたします。
4 学歴・職歴 入学・卒業、入社・退社の年月を正しく記入します。採用担当者は、正確な転職回数や在職期間を確認します。

【職務経歴書】

職務経歴書
〇〇〇〇年〇〇月〇〇日
佐藤 一朗
■職務概要
2年間の海外留学経験を活かし、船舶会社で輸入部の事務として3年勤務しました。常に緊張感を持ち、電話で指示内容を理解し、関係部門に伝達したり、メールでのやりとりなどで手続き書類を作成してきました。正確性を念頭に置き、復唱確認や報告前の再チェックを癖づけしてきました。
ポイント 1

職務概要は、3~5行程度とし、今までの経験や仕事内容、心がけてきた事を簡潔にまとめましょう。長文は禁物です。

■職務経歴
株式会社○○○○ (○○○○年○○月~○○○○年○○月 ○○年○○月在籍)
  • 【企業情報】東証一部、従業員数:約250名、資本金1億8,000万円
  • 【事業内容】一般港湾運送事業、貨物運送取扱事業、船舶代理店業、通関業
  • 【担当部署】輸入通関手続き部門の事務員
  • 【担当業務】
    • ・輸入通関手続き
    • ・輸入契約
    • ・船積書類/手形送付
    • ・手形代金支払
ポイント 2

勤務してきた会社を時系列に並べます。会社概要や担当部署などを記載する際、できる限り箇条書きをしましょう。また、数値表現できる内容は積極的に使用しましょう。

■資格取得
 ○○○○年○月 通関士
 ○○○○年○月 貿易実務検定A級
 ○○○○年○月 貿易スペシャリスト認定
 ○○○○年○月 実用英語技能検定1級
ポイント 3
所持している資格は、取得した年月順にすべて並べ、
資格の名前と取得した級は正式名称を記載しましょう。

例:

〇 実用英語技能検定
× 英検

■語学力
・○○○○年○月 TOEIC 800点
・英語を活用した日常会話や社内/社外による英文メール、電話による取次ぎなどの
 コミュニケーション対応を行ってきました。
ポイント 4

TOEICでは自己最高の得点を記載したり、英語を使ってどのような業務に携わってきたのかを具体的に記載しましょう。

■パソコンスキル
  • Word 文書作成、目次設定、段組み、グラフ・表・図の挿入
  • Excel グラフ作成、集計作業による関数、マクロ、スケジュール表作成
  • PowerPoint グラフ作成、アニメーション設定、データ・図の挿入
  • Access データベース作成、クエリ設定、インポート・エクスポート
ポイント 5

使用したことのあるアプリケーションソフトを並べ、どのような機能を理解しているのか具体的に記載しましょう。初級・中級・上級だけでは、個人によって見方が異なるため、記載は控えましょう。

■自己PR
輸入手続き書類を提出した際、1文字の誤字が発見されたため、取引きができず、様々な関係部署に迷惑をかけてしまった苦い経験があります。それ以降、正確な書類を手掛けるための意識を強くもち、提出前の書類を2度チェックしています。また、正確性だけでなく、気配りやスピード感も経験を通して養われています。
ポイント 6

いいことばかりではなく、自分の失敗したことからどう立ち直って、そして再発させないためにどのように対応しているのかを記入しましょう。自分の思いを自己成長の観点からアピールすることが大事です。

最後にすること

最後にすること

履歴書と職務経歴書の準備ができたら、第三者の方に見てもらうことが最後にすることです。内容が伝わりにくかったり、自分では気づかない箇所の誤字脱字が見つかったりします。読まれるのが恥ずかしいと思うかもしれません。しかし、採用担当者に指摘され、選考基準からワンランク下がると思えば、先行して第三者の方から指摘をいただきましょう!